日本三大人工美林のひとつ『吉野杉』の中心地であり、人工林の歴史は、日本でも一番古い約500年と言われています。吉野杉の特徴は、『密植』『多間伐』『長伐期』です。これは、極端な密植と間伐を繰り返すことにより、成長を抑制して芯から年輪幅が細かく均一な材を育てると同時に太くならず上に伸びていくため下(根元)から上(末)までの部落ちが少ない(本末同大)木となり、40年までに枝打ちを行うことにより、真ん円な枝の無いまっすぐな材が出来ます。このように、手間暇をかけて育てられた優れた林業技術と立地条件(気候、地質)により、強度があり色艶が良好で香りの良い材として広く珍重されてきました。
主として、建築用材として利用されていますが、江戸時代には色艶・香りがよく節がないことから樽丸材としても利用されてきました。